日経新聞の記事のサイトに次のような記事の内容がありました。
今もすでに求人サイトなどである、「スカウト型」と基本的には似ているとは思いますが、より精度を上げた感じかと思います。
ITエンジニアを「採る」策についてSIer各社は工夫を凝らす。新卒・中途ともに、従来とは異なる新たな施策を取り入れ始めている。新卒採用・中途採用のいずれでも重要な施策として存在感を高めているのが「ダイレクトリクルーティング(採用)」の手法だ。ダイレクト採用では、求職者が求人掲載サービスにプロフィルなどを登録し、その情報を見て企業の採用担当者が求職者へ直接メッセージを送る。
引用 日経コンピュータ 2023/12/13 NTTデータは新卒「ダイレクト採用」SIerが愛用転換
従来の仕組みは、よく知られているように、大学生などの「求職者」が興味のある「企業」に応募するという形です。
しかし、この「ダイレクト方式」は、直接「企業」から「求職者」へアプローチをとるという方法です。
では、その求職者(というか人材)データはどこから使うかと言えば、人材紹介会社などがもっているデータベースになります。
皆さんが使っている、マイナビや、リクナビ、楽天みん就、ONE CAREERなどのデータベースになります。
つまり、企業の情報を載せているのと同時に、大学生からも情報を収集しているわけです。
その大学生の就活状況や、転職状況を企業に提供することで企業から逆に働いている人に声をかけることができるようになります。
この流れはIT業界だけにとどまらない、特に中途で進む
企業だって、本当は効率よく、自社の望む人材に来て欲しいと思っています。
大学生だって、当然効率よく、自分の望む企業に入社したいと思っています。
大学生一人一人が、何時間もかけてESや履歴書を書いても読んでももらえず、有名企業では70~80%は破棄されているのが良いわけがありません。そして、企業としても、その70~80%をふるいにかけるために、外部の会社に委託してその費用を払いたいとも思っているわけでもありません。
物事は「効率化」される流れになります。
皆さんの面接がオンラインになったのも、コロナ禍があったから加速した面はありますが、同じことです。
わざわざ、会社に来てもらって面談するよりも圧倒的に効率的です。
今、就活をしている人にとっては、そんなの関係ないと思うと思います。
しかし、同じ会社で、一生働くということはほぼないでしょう。
そのため、皆さんが何年かのちに転職をするときにはそのような形で進むことが考えられます。
また、なぜ、IT企業で先に導入されるかといえば、最先端のIT企業だから、ではないです。
IT業界では新卒であっても、スキルは見えるようにできるからです。
ある学科で勉強したのならば、PHPやC,Javaは使えるでしょう、というようにプログラミング言語は使える技術を見える化しやすいのです。
文系の場合、語学などはTOEICをはじめ、スキルとして見やすくできますが、それ以外の場合、なかなか見える化しにくく、求人を出す企業も「学科問わず」と書いていることが多いです。
大学での勉強は就職するための勉強ではないと思いますが、大学での勉強のための勉強だけで終わってしまったら、さまざまな分野を学んだのに、通常はそこで途切れてしまうことが少し残念です。何かいい方法はないのかなと思います。
今、就活している人が意識しておくことは「適性」を考える
現時点の就活においては文系は特にダイレクト採用はあまり関係ないかもしれません。
しかし、新卒で入ったときにどのように働くかで、転職しやすくなるということはあります。
ダイレクト方式に限らないのですが、転職するときに見られることは、ある業界での「経験」や「スキル」になります。
しかし、それは年数を重ねていくことで磨かれるものもあります。
もっと大切なものがあるとすると「適性」です。
「適性」のある人がすぐにできるようになるのに対し、「適性」のない人は人の何倍もかかることがあります。
その何倍かかっても、まったく苦にならない人はいいです。
何倍かかっても苦にならないのなら、ウサギとカメではありませんが、いつか大きな成果を出す可能性もあります。
自分が働いていく中で、それはアルバイトでもそうなのですが、自分の「適性」を意識することです。
単純に「営業」に「適性」があるとかないとかではなく、「人の話を聞くのが好き」「人に教えるのが好き」「モノを作るのが好き」「モノを描くのが好き」「イベントを考えるのが好き」「イベントを実行するのが好き」・・・
さまざまな自分の「適性」があります。
それははたからみてもわかる場合もあります。
非常にその分野に詳しい人は、人との比較ができるので、「あきらかに、上達が早い」などの判断ができます。
自分だけで考えると、他人との比較が難しいために客観的にみることが難しい場合もあります。
先輩や上司などからどういう点でほめられたか、それを少し覚えておくと自分の「適性」のヒントになることもあります。
就活では、自分の「適性」を踏まえてES等を作ると書きやすくなる
今、「適性」について書きました。自分の「適性」がわかると、自分が就職しようとする会社のES等が書きやすくなります。
もちろん、その企業のどういう仕事があるのかを調べて、もしくはインターンに参加した際に少し雰囲気だけ感じることができることもあります。
そういった場で、自分のどういった「適性」を活かすことができるのかを考え、それを言葉にします。
そうすると、非常に具体的な自分の「就職像」が見えます。
その「就職像」を相手に目に見えるように伝えることができれば、内定は得やすくなります。
これは、学生自身も、その企業の仕事をできるだけ深堀する必要があります。
そうしないと、その「就職像」を語れません。
自分のその企業での「就職像」を、まるで目に見えるように語る人は採用される確率は高いです。
ただ、そのためには、どこまでその企業の仕事を深堀できるかにかかっています。
いよいよ、年末も近づいてきました。
既にインターンシップという名の会社説明会(笑)は秋に行われましたが、年明けも多くの企業が会社説明会を始めます。
今、自分の「適性」を知ることも大事ですが、会社の研究も非常に大切です。
定期試験も今はまだないと思いますので、年末年始が一つのまとまった時間のとれる時期ではないでしょうか。