就活の悩み

旧帝大や難関大卒ではない場合の就活とその現実と対策

合同企業説明会に行かれたことがある方だとわかると思いますが、大企業には、たくさんの学生が群がり、隣の知られていない企業には、スタッフと、学生がちらほら、もしくは学生ゼロ、なんていう風景をよく見ます。

以前、学歴が影響する企業としない企業ということで記事を書きましたが、大学を偏差値で見たときのフィルターは旧来からある企業には特に多く存在します。

旧帝大、難関大と言われる大学を偏差値でリスト化し、大企業は選別(他会社に委託)を行います。
日本には約800の大学がありますが、その大企業のリストに含まれている大学数は20校程度に過ぎないというデータもあります。

1001人以上の大企業では、約56%の企業がターゲット校を設定し、設定している大学数は1~10校が67%、11~20校が21%と企業側はアンケートで答えています。GMARCH、関関同立クラスの学生をターゲットにしていることが多いようです。つまり、企業がリスト化している大学名は20校までの設定が88%に上るということです:出典HR総研2017年3月アンケートより

ざっくりいうと、大企業は有名大学の学生を希望し、大学生は大企業を希望するというところでミスマッチの学生が生まれるわけです。
そして、中小企業は優良企業であっても学生を集めるのに苦労するという構図です。

正直なところ、それ以外の大学生が一生懸命ESを書いて、応募したところでその企業に届く前に、有名大企業のWebテスト等ですでに9割は破棄されてしまうことすらあるのです。つまり、企業には読んですらもらっていないのです。

大企業は数社にして、中堅の優良企業を探す

旧帝大、難関大以外の学生は能力が低くて落とされているのではない、ということを知っておいて欲しいと思います。
誰もが知る企業になると、何万人も応募します。
そんなときに、「この人は優秀だから」という客観的な判断をESを見て判断などできないんです。
旧来からある有名大企業は、委託会社にWebテストを行って足切りをし、あとはESを見るのではなく学歴フィルターと併用で9割以上を落としてもらわないと、手が足りない現実があります。

私が心配なことは本当に一生懸命、企業分析、自己分析をし、また熱意もある、優秀な人が落とされても、それでへこまないで欲しいということです。

真面目な人ほど、自分が渾身の力を込めて受けたWebテスト等で足切りにあったり、もしくは面接までたどり着いても最終で落とされたりしたとしても、それは、その人の能力不足ではないことがほとんどです。そもそも、「能力」なんて測ることができないのです。

自分が東大をはじめとした、旧帝大や一部の有名国公立、また、私立でも早慶でもないというのであれば、戦略を立てる必要があります。
また、その地域でのイメージと、実際企業が見るイメージが違うという大学もあります。

すぐそばにある西南学院大学は、九州ではレベルはGMARCHくらいなのかなというイメージでもたれることがあります。
しかし、東京の企業の場合、そもそも西南学院大学が知られていないこともあり、偏差値で比較されて日東駒専という感じなのかな、という風に人事では判断されてしまうこともあります。(学部等によって難易度は違うのは人事も知っていますが、普通はそこまで細かくみません)

東京の企業はやはり関東の大学から採用することが多いのですが(地方勤務は別)、GMARCHつまり、明治大学や立教大学、法政大学あたりからこの企業は多く採用しているから、西南学院でも同じように採ってもらえるかな、というと、東京の企業では難しくなるということです。
ただ、福岡などの企業であれば、GMARCHと同列で見てくれる場合もあるでしょう。

例えば、福岡銀行などは西南学院大学をはじめとした地元大学から多く採用します。
地元では人気の企業ではないかと思います。平均勤続年数が13.2年なので少し短い感じはします。

どちらにしても、ひたすらに大手ばかり何社も受けて、中小企業を全く受けず、大手が受からないからと、大学4年になって焦り始め、中小企業を受けようということをやると、優良企業は既に募集を終えていたりします。
そのあたりを気を付ける必要があります。

先輩たちが多く入社している会社は有利になる

確実に自分自身が有利になる企業としては、先輩たちが毎年多く行っている会社です。
企業の多くがある意味、保守的です。

つまり、この大学から採りつづけている、ということは先輩たちが活躍している、つまり、安心して採用できるだろう、と予測ができます。
それで、採用し続けるのです。
旧帝大と一部の難関大学からだけ採用するという大企業も同じです。この大学から偏差値で選んで採用しておけば今までもよかったから、それで採用し続けています。また、ある社員が入社後に問題を起こしたとしても、〇〇大学卒だったため採用していますと言えれば、人事も責任を負わないで済むという心理があります。

先輩たちが逆に全く入社していない企業は基本的には避けた方がいいというのはあります。
ただ、自分が良く調べたうえで、自分のステージがここだと思うのであれば、もちろん、受けるのもありです。

ただ、採用側は、新しい会社でなくある程度社歴のある会社であれば、慎重に見定められます。
新興企業の場合は、そもそも、人が集まらないので優良企業であっても採用が多い企業もあります。

旧帝大、難関私立卒でないけど、有名大手企業に入れたらラッキーなのか

この答えについては、非常に答えることが難しいです。
新興企業などで、もともと広く私大からも集めている有名大手企業なら、それは素晴らしいことです。

ただ、もともと、旧帝大、難関私立を多く採用しているところで、自分がそうでないにもかかわらず、採用されたのならば、入ってから苦労する可能性があります。

会社は大学とは異なり、入社して終わりではありません。
10年、20年、場合によってはもっと長く働く場合もありえます。

よくある大企業が行う方法として、旧帝大卒は本店勤務とし、難関私立卒は基幹店勤務とし、それ以外の私大はそれ以外の地方支店に回すという方法です。
つまり、旧帝大卒は、もともと結果を出しやすい位置に配置し、難関でもない私大は結果を出そうにも、基幹店や本店にはかなわないような配置をされることがあります。そして、本店勤務の社員の方が多くの重要な仕事の経験を積みやすくなります。

つまり、「出来レース」ってやつです。(前もって示し合わせて、勝者を決めて形だけ行うレース oxford languagesより)

大学生まで生きてきたのであれば、本音と建て前の意味と現実はわかると思います。
企業がどれだけ、きれいな言葉でかざっても、本音と建て前があります。
それがいい、悪いという話ではなく、それが体質であり、企業の考える最適化なのです。

本当に、その企業に入れたらラッキーなのかどうか、よく考えてみてください。
つまり、それ以前に受けるべきなのかを考える必要があります。

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