インターンシップ(就業体験)は、どの程度参加した方がいいのか。
また、それが採用にどういう影響を受けるのかなどについてお話いたします。
大半が1Dayで9割以上の学生が参加し、平均9社
インターンシップの大半は、1日で終わってしまうものです。ただ、5日以上のものや、それ以上のものもあります。
実際、就活生の9割以上がインターンシップの1day仕事体験に参加しています。オンラインのものが大半です。
2日以上の割合は、10%程度しかいません。今後はこの部分の人数が増えることが予想されます。それは25年卒からインターンシップを採用活動に利用できるようになるからです。それについては、あとでお伝えいたします。
これからは5日以上のインターンシップへの参加者が増えることが予想される
その理由は、2025年卒からは、採用活動にインターンシップを利用できるようになるからです。(文科省等から出されている文章で少し難しい文章ですがリンクを載せておきます)
当然、今までも企業は、インターンシップを通じて学生を見てはいたはずです。あくまでインターンシップなのでそれを採用活動に利用してはならない、というルールがありました。それが採用活動に利用していいという形になります。
条件として、専門性の高い仕事(エンジニアなど)は2週間以上、そうではない仕事は5日以上のインターンシップを行い、その半分以上の時間は就業体験にあてる必要があります。また、社員が学生に指導した上で学生にフィードバックをあたえる必要があります。
その他の詳しい条件は割愛しますが、そういった条件をクリアする場合、インターンシップでの社員とのやりとりを通じて、学生の採用活動に利用できるようになります。つまり、企業が気に入った学生に対して採用ポイントに加点することができるということです。実際、インターンシップに参加し、評価が高かった学生には優先的にその次の面接情報などが入ってきます。
大学3年の夏にインターンに参加してそのまま説明会に入るパターンも
大学3年生、もしくは修士1年生の時に参加することの多いインターンシップですが、多くは長期休みに行われます。8,9月が多く、そこでインターンシップを行い、秋から選考活動が始まり、そのまま内定をもらうという形も多いです。
内定を出す時期は業界によって異なりますが、外資系企業は大学3年の12月までに出ていることが多いです。
1Dayと5Days以上のインターンはどのような差があるの?インターンで落ちても応募することは忘れずに
1Dayに関しては、本当に会社見学レベルで終わってしまいます。そのため、会社としても、学生を評価するというよりも、会社説明会を少し早く行った、というような認識です。
5Days以上は、結構、ガチで大変な場合もあります。
実際は、オンラインだったり、対面だったりしますが、直接会社にいる、もしくは接続している時間は1日8時間程度だったとしても、そのあとにさらに調べたり、場合によっては他の学生と協力して話し合ったりというようなこともあります。
つまり、たった、1週間、1日定時で見学する、というような生ぬるいものではないインターンシップも結構あります。
そのため、その1週間は、アルバイトをはじめ、他のことは一切できないと思った方がいいでしょう。
その代わり、その企業のことや、その業界のことなどを深く知ることができますので、本当は、5Days以上のインターンに参加できる方がいいです。ただ、参加自体が難しいと思います。
5Days以上のインターンは比率も少ない理由として、それは企業としても、とても手間がかかるからです。
そのため、人数の制限もあり、採用されるよりも厳しいと良く言われています。
採用する人数よりも、インターンの人数の方が少ないことが多いからです。
そのため、人気企業には、あり得ないくらいの応募が集まってしまうことが良くあります。
ここで勘違いしてしまう学生もたまにいるのですが、インターンで応募しても参加できなかったのだから採用活動においても応募はしても落とされるからあきらめよう、とは考えないようにしてください。
これは多くの内定をもらった人たちが口をそろえて言うことです。
1Dayのインターンならそもそも参加する意味はあまりないのでしょうか?→とてもある
確かに、1Dayでは職業体験ではなく、会社見学、会社説明会レベルになってしまいます。
それでも、興味のある会社は必ず応募してください。
その理由は、「自分は御社に興味があります」というアピールもかねているからです。
実際の就職活動の本番の面接において次のような質疑があったとしたら(質問しなくても)、すでに他の学生に比べてマイナスポイントになるのです。
学生「御社が第一志望です」
面接官「でも、インターンには来ていないよね。どうしたの?」
学生「その時にはまだ、考えていませんでした/アルバイトが忙しくて参加できませんでした」
面接官「そうですか…」
面接官は、その人のスキルを見るのではありません。
その人の業界や分野に対する興味や、何より自社に対してどれくらいの興味を持ち、調べているのかなどを見ているのです。
自社に興味をもっていない学生には、どんなに優秀な学生でも来てほしくないのです。
そこを勘違いする学生が良くいますので、お伝えしておきます。
会社の社員になるということは、その組織の一員になることです。
面接官は、その人の性格や特徴、価値観を見る中で、仲間になれるかどうかを特に見ています。
インターンシップをたくさんうける方が良いかどうかはその人の状況によって変わる
最初の質問、「インターンシップはたくさん参加した方がいいのか」についてお答えします。
理系と文系によっても答えが変わってきます。
文系の場合
文系で、特に自分の専攻した分野と関係ないところで業種を決めているのであれば、たくさん1Dayを参加してください。それで、本当に自分の考えている業界で問題がないのか、他の業界、もしくは企業もよく見た方がいいです。特にその分野に詳しいわけではないなかで、自分はこの分野だ、と感じているのであれば、ミスマッチを起こさないために、あえて多く見た方がいいです。
文系で、まだあまり進みたい分野も業界も決まらないということであれば、逆にもしできれば、5Days以上のところに参加して、仕事について深く知ってみる方法をお勧めします。そのうえで、ある一つの業界を詳しく知り、仕事の流れを知った上で、今度は少し広げて1Dayに参加するというのが理想です。
理系の場合
理系で、自分の専攻している分野と同じ分野で業種を決めている場合も、決めていない場合も、まず、5Days以上のものに参加してみてください。自分の専攻している分野である程度業種を決めている場合は、その分野についてある程度詳しいわけですので、それであれば、より深く自分の進みたい分野について学ぶということが大切です。
逆に、自分の進みたい分野が見えていないのであれば、理系の場合でもここは文系と同じく、あえて5Days以上のものに参加してみることで、自分の興味を洗い出してみてください。
一度まとめますと、
文系
希望分野がある→1Dayのものを複数受けて確認
希望分野がない→5Days以上のものを受けて仕事について少し知った上で、1Dayを複数行う
理系
希望分野がある→5Days以上のものを受けて確認
希望分野がない→5Days以上のものを受けて仕事について少し知った上で、1Dayを複数行う
夏のインターンは、6月の頭から募集が始まっていることも多いですので、遅れることのないように注意してください。
秋冬や春のインターンもありますが、その2か月くらい前からは募集が始まっていることも多いです。