日経の記事(2024/3/19 就活のリアル)にタイトルのような数値を載せた記事が載っていました。
昨年よりも10%上昇しているそうです。
昨年の24卒の4月1日時点の内定率が50%でしたので、10%上乗せすると、25卒の4月1日時点の内定率は60%前後になるのではないか、ということになります。
おまけの情報として、今はこんな推移があります。毎年10%ずつ増加しています。
大学4年4月1日時点の内定率(就職みらい研究所より)
2022年卒 28.1%
2023年卒 38.1%
2024年卒 48.4%
2025年卒 60%前後??(2024/3/30時点では出ていないため)→58.1%(4/1時点 4/10発表)
では、これは何を意味するのか、今、就活をしている人たちはどういう変化を読み取ればいいのかについてお伝えします。
昨年よりも就活の時期はさらに前倒しになっている
大学3年生で夏からインターンに参加することが一般的になり、その時点で”選考”がはじまりました。
そのため、インターンに参加した学生の一部は、一次面接が免除になるなど、実質的に就活が前倒しになっています。
コロナの前は、インターンに参加する比率も今ほどは高くなかったのですが、今ではほぼ全ての人がなんらかのインターンに参加するようになり、企業も同時に、インターンという名の説明会&早期選考を行なっています。
つまり、25卒は今、動いているとは思いますが、26卒であっても、大学3年生の6月くらいまでには(夏インターンの応募が始まる時期)、自分なりに就職について考える必要があるということになります。
25卒の場合は、インターンに参加していたのか、そうでないのか、について差がついてしまう部分もあるということです。
もちろん、過去に参加することはできないので、自分がインターンに参加していなかったとしても、今できるところで一つずつやっていくしかありません。ただ、インターンに参加していなかったから、本当は受けたいところがあるけどやめておこう、ということはしなくていいです。
なぜ、インターンに参加できなかったのか、ということを言うことができればいいです。
その時にはまだ、その企業のことを考えていなかった、ということは現時点では通用します。
実際、今、面接官をやっている人たちの大半が、インターンというものが一般的でなかった世代です。
若い会社で、20代の人が採用を行っている場合もありますが、それでも今と、ほんのコロナ禍前とでは大きく変わりました。
複数の内定をとってそこから選ぶ傾向が強くなっている
もともと、就活強者が複数の会社から内定をもらって、そこから選ぶ学生も昔からいたことはいたのですが、最近は、その就活強者だけではなくなってきたことも最近の傾向です。大学にもよりますが、理系は特に本当に行きたいところを2、3社うけて、1社から内定をもらったら就活終了、ゼミ活動に戻る、と言う形が一般的でした。
つまり、普通に就活を行う中で、何社からも内定をもらって選ぶ、というのは誰もが行うことではなかったのですが、今のように4月1日時点で6割の内定率といったら全く状況が異なります。最初に書いたように22卒は3割に満たなかったのに、25卒ではその倍になっているわけですから。
それがトレンドといえます。
少子化により、若者が減ってきているからこそ、その傾向が強くなっています。
自分がこの会社に進みたい、分野に進みたい、というのがそれほど強くないのであれば、複数内定をとって、そこから選ぶという形が実際いいということになります。
まとめ
就活に悩んでいる、どうやって会社を選べばいいのかわからない、という学生の相談を受けることがあります。
そういう時には、自分がまず少しは興味をもてる、働いている姿をイメージができる会社を受け、その分野で内定をもらい、あとはカタイ仕事を選んで内定をもらい、就活が落ち着いた時に、あらためて選び直してみる、という形をお勧めしています。
入社してみないとわからない、というのは本当のところではそうなのですが、ある程度は入社前から判断することはできます。
オンラインだと確かにわかりにくいところはあるのですが、最終面接だけは対面とか、そういうところもあります。
それは、お互いにとって、本当にこの人でいいのか、という情報を得るためです。
企業や組織のHPを見ているだけでは、なかなかその会社の良さはわかりません。
自分で訪問し、社員と話してみることで見えてくるものです。
補足ですが、この内定率があがっているということは、企業にとってはマイナスです。
なぜなら、学生が複数の内定をもっているということは、せっかく内定を出したのに学生からお断りされてしまうという確率があがることと、その答えがくるのも、結構、あとになってしまうからです。「歩留まり」という言い方がいいかはわかりませんが、内定を出して、入社してくれる比率をあげたい、というのは、どこの企業もあります。