仕事の悩み

仕事でよく破られる「約束」は「納期」だが、それを守るコツ

私自身、大手企業の情報システムと中小企業での機器メーカーでの足掛け10年での経験からお伝えします。
最初に入社した会社では、本当に仕事ができなかったのですが、その後の会社では大変評価していただき、やりたいように仕事ができ、楽しくやりがいをもって成果を出しながら働くことができました。
何が違うのかというと、目先しか見ていないか、もう少し先まで見ているかの差があります。

実際、仕事ができる人と仕事ができないと思われてしまう人の差は、本当はそれほどありません。
ほんの少し、意識して、時間を活用するかどうかにかかってきます。

仕事ができる人と、普通の人の大きな違いの一つに、仕事ができる人は「必ず約束を守る」のに対し、普通の人は「大体約束を守っている」という点があります。
「必ず約束を守る」と「大体約束を守る」には大きな隔たりがあります。

仕事ができる人が「必ず守る」ことができるのは、意思が強いとかそういうことではありません。
段取りと、急な仕事の分をどの程度考慮しているかどうかが異なります。

誰しも、約束は守らなくてはならないと知っていても、守られていないことが仕事の中では多いものがあります。
それは納期です。

私がかつていた会社の標語の中に、「納期のない仕事は仕事ではない」という標語がありました。殆どの仕事には納期があります。その納期を見ながら優先度を決めます。

仕事でよく破られる「約束」は「納期」

だれしも「納期」を守らなければならないということはわかっています。
でも、納期が遅れるというのは、良く聞くと思います。納期が遅れるということは、誰かとの約束を守っていないということです。

なぜ、そのようなことが起きるかと言えば、自分の予想していない、割り込みの仕事が途中から入ってきたり、自分の見込みが甘かったりするからです。

「急な仕事が入ったのだから守れなくても仕方がない」
これは二流の仕事の仕方です。

この手のタイプの人は、納期に余裕があるときにはのんびり仕事を進めます。
そして、納期が迫ってくると慌てて残業したりしながら仕事を終えようとするのです。
つまり、いきあたりばったりだから納期が遅れるのです。

納期が遅れる人は、子供たちが、夏休みの後半になって慌てて夏休みの宿題をやろうとして苦労して終わらしているのと同じです。
本当にこういう人が多いのです。

前もって作った自分の納期を本当の納期だと思って死守する、この気持ちを持つか持たないかで全く結果は変わります。
きちんと守れる人が少ないから、必ず結果を出す人は評価されるのです。

もちろん、何かどうしようもない災害が起きたとか、身内や自分が事故にあってしまったとか、本当にどうしようもないことはあり得ます。
ただ、そこまでのことはあまり起こりません。

遅刻などについても同じことが言えます。
自分はいつも通りの電車に乗ったが、遅延があったので遅刻しました、というのも言い訳にはなりません。
仮に人身事故があっても間に合うくらいの余裕をもって行動をするようにすればいいのです。

「前倒し」で進めるが、「徹夜」はNG

では、どうすれば納期を守れるかと言えば、決まっている期日よりも、前倒しで自分の期日を作るのです。
それにより、多少の急な仕事が入ってきても対処ができるようになります。

自分で決める期日というと、甘えが出てきてしまうかもしれませんが、決まっている期日よりも早い日に終わると、完成度をあげることが出来るということもあります。

ギリギリまで朝まで徹夜して作りました、というのはミスが入りやすいです。
翌日の生産性が落ちますので、本来はやってはいけない方法です。
そして、詰めの甘さが出ることもあります。まだ若いうちは「徹夜して頑張りました」というのは「頑張っている」とは思ってもらえます。
それは若いうちだけで、そのあとは本当のことを言うと、あまり評価はされません。むしろ仕事が遅いと思われます。

どうしても間に合わないときは余力のある時に伝えて何とかする

早め早めで行動をしていくと、万が一、納期に間に合わないことがわかっても、それも、早い段階でわかります。そのため、上司に報告したり、周りに相談したりと時間がある分、なんらかの手を打つことができることもあります。

しかし、納期が間に合わないということが前もってわかっているほうが本当は良くても言い出せない、ということもあると思います。
それは、早い段階で、「間に合わない」なんて言ったら、やる気があるのか、終わらせる気があるのか、という風に思われてしまうのではないか、ということもあります。

「前もって」といっても、どのタイミングなのか難しいところだと思います。
いつかといえば、やはり「間に合わない」と自分なりに感じたときです。
それでいて、ある程度時間が残っているときです。つまり、手分けをし、ベテランの人に協力してもらえば、今なら終わる、という段階でしょう。

誰かのせいだろうとなんだろうと、仕事の納期が守れなくなれば、お客様に迷惑をかけることになります。
それは組織全体が影響を受けます。
それを避けることが大切です。

もちろん、自分の判断が遅い時には、叱られるでしょうし、逆に早く言っても叱られるかもしれません。
そもそも、自分がどの程度かかるかの判断も難しいと思います。仕事を進めていくうちに、その判断はつくようになると思います。逆に自分がどの仕事ならどれくらいの時間がかかるのかをいつも意識する、ということも大事です。

現場に出るような仕事でも、「ダンドリ」と新入社員が何度も言われるのは、それだけ「ダンドリ(段取り)」が大事だからです。

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